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RIO :天然石とシルバーの一点もの中心のジュエリーブランドShanti Riotのデザイナー。インドネパールを中心に旅しつつ制作しつつ、まったりとエキサイティングな日々を送っています。Home is where your heart is.


by shantiriot
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今年も、日本のギトギト猛暑と台風の夏と、
冬みたいな秋が過ぎて、怒涛の日本シーズンが終了。
今年の日本もいろんな再会や出会いがあって
いやあ今年も帰ってきてよかったなあ、ありがとう、また来年!
と、ネパールに飛んで二週間。
カトマンズは拍子抜けするくらい暖かくて、
腹巻もカイロもほぼ使わずにすんだ。
おまけに(とりあえずは)停電もなく、
雨季のあとでホコリも今年の春ほどじゃなくて(いやでもすごいんだけど)
割と快適なカトマンズライフ。
仕事も、思った以上にスムーズで、友達との時間もちゃんととれた。

これまで諸々鍛えられてきた故の
新たな「快適基準」を築いたのかな、
つまり私が小さなプラスを快適だと捉えられるようになったのかな、
だって、幸せとは常に相対的なものなのだ、
去年大変だったぶん、今年はこのままインドライフもスムーズにいくんじゃん。
いくにちがいなーい!

と、調子にのっていた矢先に、
インドで、モディ首相が大爆弾発言。
「あと4時間、つまり今夜12時以降は、
500ルピーと1000ルピー札が無効になりまーす!」

500ルピー(約800円)と1000ルピー(約1600円)は、インドの高額紙幣。
この日のことを、物心ついたインド人は一生忘れないんだろう。
折しもアメリカ大統領選挙の日と同日だったのだけど、
その日のインドはもちろんそれどころではなかったのだ。
私はトランプショックとこのニュースで、まあその日は仕事どころでなく
むちゃくちゃ効率悪い日だったのだけど。

ブラックマネーを一掃するとの大義名分のもとに落とされた爆弾ニュースでインド中がパニック。
だって国民の半分以上がタンス貯金のみで銀行口座を持っていないのだ。
要するに、あなたのタンス貯金全て、ただの紙切れになりましたよ、と言われたのだ。
持っている高額紙幣を今年いっぱいに銀行に入金しなければいけない。
来年も3月いっぱいまでは入金できるものの、年明け以降は入金の出処を証明する書類が必要になる。
そんなん大多数のインド国民、もちろん持ってないのである。
旧紙幣を新紙幣に替えるのも、最初はひとり一回4000ルピー(約6500円)だったのが、
新紙幣の印刷が全く間に合っておらず、ひとり一回2000ルピー(約3250円)まで。
それも何時間も銀行に並んで、の話。

で、状況はどう見ても悪化する中、二週間が経ち、私もその渦中にインド到着。

聞いてはいたので覚悟はしていたけどね。

デリーの空港では5000ルピーまでの外貨両替しかできず、
空港内の銀行が3つあったので、3つにそれぞれ並び3時間近くかけて15000ルピー弱両替できた。
一万円札は5000ルピーに満たないので替えられない。まちがって千円札持ってきすぎててよかったよ。
英ポンドも足してなんとかギリギリの限度額まで替える。
初めて見る2000ルピー札。相変わらずのガンジー。
インドの紙幣は、全てガンジーなのだ。
2000ルピーあっても、誰もお釣りを持っていないので、あんまりありがたくない。
空港内のATMにはキャッシュが残っておらず。旧紙幣も新紙幣に替えられない。

インドルピーはネパールでもある程度流通している。
カトマンズでインド100ルピー札をかき集めていたので、
(これはこれでなかなか大変だったのだ!)
なんとかデリーからジャイプールまでバスでたどり着くことはできる。

しかし、ジャイプールに着いてからだった。
一夜明けて銀行に行ってみたら、どの銀行も人人人でわらわら。
旧札はひとり一銀行で2000ルピーまで交換できる。
旧札は手持ちが7000ルピーあるだけだったので、
銀行を3つまわって6000ルピーは手に入れられた。
幸い「女性と高齢者の列」があるのでそんなに並ばず替えられた。
そのうちひとつの銀行は、2000ルピーが全部10ルピー札できたよ。
数えましたよ10ルピー200枚。ボロい札は使えないので要チェック。
案の定10枚くらい破れているのを交換する。

つい2、3日前までは4000ルピー替えられたのだけど、
何時間も並んだ末に銀行にキャッシュがなくなり、
そのショックで心臓発作で亡くなる人とか出てきてしまって、しかも30人も!
新紙幣の印刷も、一説によるとインクが足りない(!)とかで追いつかず、
換金限度額が2000ルピーに減らされたのだ。
銀行の外まで何百メートルも列ができていた最初の頃と比べると
列はそこまでではなかったが、それでも一時間じゃ効かないだろうな。
でもそれは、そんなに長時間並んでも、列の最後までキャッシュが回らない、ということに
人々が気づいたからで、決して新貨幣の流通状況が好転しているわけではないという。

外貨両替は、ジャイプール市内は、できるとこは皆無。どの銀行も、ノーキャッシュだって。
どこかで両替できても最低最悪のレートで、しかもあまり替えたがらない。
そりゃそうだ、元手のキャッシュそのものが流通していないのだ。

ATMは機能しはじめたところもあって、そこは長蛇の列だった。
でも限度額が2500ルピーしかないので、日本の銀行とインドの銀行両方の手数料を考えると
あまりに高くつくので今日はやめておく。

ネパールにいた時から、ショックを受けるのは覚悟のうえだったので
想定内であったとはいうものの、
この状況にあまりに楽観的なインド人がけっこういることにびっくり。
いやいや、そうでないインド人もいるのだよもちろん。
外国人にとっては、主にそういうインドの人たちのほうが共感しやすいのだけど、
私のなかよしのインド人たちもけっこう「これはインドにとってよいことなのだ!
痛みはすぐにすぎるから大丈夫なのだ!」みたいな感じで、
要するに、このヒンズー教至上主義の首相の支持が根強いのだ。
これに対するリアクションの違いによって、
またまたインドは分断されるのではないかと思うと楽観的になりにくい。
ここを話し始めるともう終わらなくなるので、ちょっとおいておいて。おいておきにくいけど!

やっぱりスケールが違うな、さすがインド!とは、
今回は考えられない、なんだか不穏な予感を感じてしまうインド。
ブラックマネー一掃の大義名分のもとにこんな独裁政治許されていいんだろうか。
日本の首相が、いきなり「今夜12時をもって一万円札が使えなくなります!」って言っちゃうようなもんだよ。

いつ、外貨両替が可能になるか全くみえないけど、
とりあえず、インド・ジャイプールに到着しました。
来週末にはゴアに南下する予定。
行ってからも一筋縄ではいかなそうだけど、私はとにかく元気です、ありがとう。

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ポジティブなニュースをカトマンズから。
ネパール出国の直前に、地震で半壊していたカトマンズ市内の仏教寺院、
ボダナートに行ったら、ストゥーパの修復が終了、お祝いのセレモニーの準備中だった。
復興遅々として進まずの部分も多いので、こういうニュースやっぱりうれしい。
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by shantiriot | 2016-11-22 16:49 | 日々のつぶやきもろもろ